小学校外国語の授業で、フラッシュカードは定番の教材ですよね。でも、
- 「毎回同じフラッシュカードで飽きてしまう…」
- 「もっと児童の興味を引くものを作りたい!」
- 「準備に時間がかかって大変…」
そんな悩みをお持ちの先生も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、CanvaとGeminiという2つのツールを活用して、児童が自分のペースで学べる、魅力的なフラッシュカードを簡単に作成する方法をご紹介します!
自由進度学習の視点を取り入れ、先生方の負担を軽減しつつ、児童の学習効果を高める、実践的な内容をお届けします。
自由進度学習とは?
自由進度学習とは、児童一人ひとりの学習ペースや理解度に合わせて、学習内容や進め方を調整する学習方法です。
フラッシュカードを活用することで、児童は自分のペースで単語やフレーズを覚えられます。
例えば、
- 得意な児童はどんどん先に進む
- 苦手な児童はゆっくりと復習する
といった柔軟な対応が可能になります。
自由進度学習のメリット
- 児童のモチベーション向上
- 自主性を育む
- 理解度に合わせた学習が可能
- 個別指導の時間を確保しやすい
フラッシュカードの可能性
- 視覚的な訴求力
- ゲーム感覚で学べる
- 繰り返し学習に最適
- 多様な表現が可能
でも実際は・・・
定番のフラッシュカードですが、準備が大変。
そこでピクチャーディクショナリーの登場です。
ピクチャーディクショナリーは、単語の意味を絵(イラストや写真)と結びつけて学習するための教材です。文字だけでなく視覚的な情報が豊富に含まれているため、特に小学校の外国語活動のように、子どもたちが英語に初めて触れる段階で非常に有効です。
授業で・・・

小学校の外国語では教科書以外に、上のようなピクチャーディクショナリーが使われます。
単語の仲間ごとにQRコードがあり、それをタブレットで読み取ると音声付きのフラッシュカードが出るのですが、正直使いづらいし、使わせづらいです。
理由は以下の通り
①QRコードの読み取り
読み取りに時間がかかり、タイムロスが発生する。子どもたちの集中力が途切れやすい。
②学習済み内容でも順番に再生
必要な単語や復習したい箇所だけをすぐに聞くことができず、柔軟な授業展開ができない。
正直限られた時間なので、タブレットの操作よりもコミュニケーション活動に時間を使いたい。
じゃあ、フラッシュカードを黒板に貼って一斉に音声の練習すればいいじゃないか?
・一回きりじゃ覚えれない
・自分でできない単語を学習させた方が学習効率いいですよね?
でもフラッシュカードって作るのめんどくさい
パワーポイントや紙でフラッシュカードを作ればいいじゃないか?
でもめんどいです。
では、何がめんどくさいのか?細かく分けてみるとこうなります。
①一つ一つ、入力したり、書いたりすること(デジタル・手書き共通)
②著作権と画像検索の手間(デジタル作成の場合)
③デザインとレイアウトの調整(デジタル・手書き共通)
④音声をダウンロードしないといけない(デジタル作成の場合)
しかし、GeminiとCanvaを使えばその手間をかけずにすばやく音声付きのフラッシュカードを作れます
GeminiとCanvaで音声付きフラッシュカードを作る
では実際の画像と共に作り方を解説します。
🚀 ステップ1:Geminiで写真から「データ」を一瞬で抜き出す
① 教材写真の準備と工夫:
- 使うもの: ピクチャーディクショナリーや、児童に見せたい実物の写真(リンゴ、バナナなど)。
- ポイント: 後でカードにしやすいように、正方形にトリミングするか、背景がシンプルな場所で撮影しておくと、Canvaで調整する手間が減ります。

② Geminiへの具体的な指示(プロンプト例):
- 撮影した写真をGeminiにアップロードします。
- 指示例: 「この画像から英単語と日本語訳を抜き出して、Canvaの一括作成機能で使えるように、見出し行(
{{WORD}},{{JAPANESE}})を含んだCSV形式でリストをください。」 - Geminiが瞬時に単語・訳語のペアリストを作成してくれます。このデータが後の量産を可能にします!


✂️ ステップ2:Canvaで「一括作成」の魔法をかける✂️
- ③ テンプレートの作成(型を作る):
- Canvaでカードのサイズを設定し、写真を入れる枠(フレーム)と、単語・訳語を入れるテキストボックスを配置します。
- 児童が読みやすいように、ユニバーサルデザインのフォントを選び、サイズを統一しておきましょう。
- ④ データを流し込む(量産化):
- 作成したテンプレートのテキストボックスに、Geminiからもらったデータのタグ(
{{WORD}}など)を紐づけます。 - **「一括作成」**ボタンを押し、CSVファイルを読み込めば、数秒で数十枚のカードが完成!
- 作成したテンプレートのテキストボックスに、Geminiからもらったデータのタグ(
- ⑤ 作成後の確認(先生の目線でチェック):
- 必ず数枚チェック!文字が枠からはみ出していないか、写真が切れていないかを確認し、必要に応じて微調整しましょう。



🎧 ステップ3:AI音声を入れて「生きた教材」にする
⑥ AI音声の作成と挿入:
- Canvaの機能、または外部のAI音声ツールで、単語ごとのネイティブ音声ファイルを作成します。
- 各カードにその音声をオーディオ要素として貼り付けます。
- ⚠️ 重要な注意点: 必ず発音が正確か、単語と音声が一致しているかをチェックしてください!

⑦ 著作権への配慮(重要):
- 市販のピクチャーディクショナリーを撮影した場合、そのまま公開リンクで配布することは著作権上問題になる可能性があります。
- 【推奨策】 Canvaの無料素材(写真やイラスト)に差し替えるか、ご自身で撮影した実物の写真を使うようにしましょう。
🌐 ステップ4:ICTツールで簡単に配布
⑧ 配布設定のポイント:
- 完成したカードを「表示専用」の公開リンクまたはPDF形式でダウンロードします。
- Google Classroomなどの学校で使っているツールで児童に配布します。

まとめ:AIを「最高の副担任」に
GeminiとCanvaを使えば、教材作りの時間を児童指導や授業準備といった、より大切な時間に充てることができます。AIを『最高の副担任』として活用し、明日からの授業をさらに充実させましょう!この時短テクニック、ぜひ試してみてください。

