この記事は、
□育児、家事と仕事に忙殺されて両立ができない。
□これから子どもを設けようと思っている。
□子どもはいないけど、定時で帰って自由な時間が欲しい。
そんな先生に読んでもらえたらと思います。
結論からいえば両立はキツイ
結論からいえば、夫婦二人で育児、家事と仕事を両立することはかなりキツイです。
まず我が家の状況を簡単に説明します。
・夫(私):小学校教員、担任、情報主任、土日休み
・妻:救命士、現在は日勤で事務職、救命隊に復帰予定、土日休み
・息子:2才児、保育園、よく動く男子、電車が好き
・どちらもフルタイム勤務
・祖父母には頼れない(頼らない)
上のように平日は夫婦ともフルタイムでパンパンです。
また妻が非常招集でいなくなり、ワンオペになることもありえます。
そんな状況で私が育児、家事と仕事を両立するために実践していることを紹介します。
仕事で実践していること
育児と家事をするために私が仕事で実践していることを紹介します。
優先事項を明確にして、とにかく定時退勤
小学校教員の私が徹底しているのは、「定時で帰ること」です。
「定時で帰ること」これが育児、家事と仕事を両立させるための基本中の基本です。
あれもこれもとやりたくなる職業の教員ですが、ここでは優先事項を決めます。
そして、優先事項に該当しないことは捨てる・断るということを徹底します。
私の場合、「よりよい授業をする」これが仕事における優先事項です。
ですので見栄えなど優先事項に関連づかないことは徹底的に排除です。
また、定時退勤が不可能な仕事を振られたのであれば
「定時で帰ることができませんので、断らせてください。」
と丁重に断っています。
最初はなかなか断ることに勇気が必要でしたが、慣れたらそんなことありません。
私がやらなくても、誰かが必要ならやってくれます。誰もやらなければそれは消えていく運命なのです。
急な退勤に備えておく
我が息子は月に1回は風邪をひきます。幼児は朝は元気なのに、午後からいきなり高熱になるなんてこともザラにあるそうです。そうなると私の方が保育園に近いので、授業の途中でも息子を迎えに行かなくてはいけません。
しかし、
・代理の先生へ引き継ぎ
・児童に自習の指導
の準備に時間がかかり、すぐに退勤ができません。
そこで、私がやっていることは2つ
1児童に先生は息子を迎えに行くために急に帰ることがあると伝えておく。
2先生がいなくなったら自習学習パッケージで学習する。
詳しく説明していきます。
1児童に先生は息子を迎えに行くために急に帰ることがあると伝えておく。
急に先生がいなくなると児童は混乱を引き起こします。ですので、学年初めの時期から、先生は急に息子の迎え行くために帰ることがあります。ということを伝えています。間接的ですが、保護者にも知ってもらうことも狙いです。
事情を理解してくれる保護者が多いので、懇談会でも労ってもらうことがありますし、迎えに行くとわかっているのか定時以降に電話がかかってくることもなくなったように思います。
2先生がいなくなったら自習学習パッケージで学習する。
Googleクラスルームに自習学習パッケージというものを作っています。要は先生が帰ったらこれを見て学習するというマニュアルです。これを私は週末の6時間目今週の復習タイムと称して日常的に取り組んでいます。
学年によって内容は変わってきますが、どんな学年でも入れているのは、
・ちびむすドリル
・教科書会社が作成した学習サイト
・市が用意したAI学習ドリル
これらを指示内容が書いたマニュアルとともにクラスルームに貼り付けています。
こうすると、
・マニュアルを印刷して、管理職に提出してすぐに退勤ができる。
・マニュアル化してあるので、代理の先生もどんな指示をするればいいか困らない。
・日常的に取り組んでいるので児童が混乱せず、取り掛かることができる。
このようなことが可能になります。
しかし、マニュアルがあるからといっても児童が悩むことがあると思います。ですから日頃から私が児童に言っている言葉があります。
「悩んだら、自分が成長できるまたは、正しいと胸を張って言える行動をとってください。
それでも悩んだら動かずに様子を見てみよう。」
同僚に自分の仕事を共有・報告
急な退勤もありますが、急な欠勤もありがちです。大切な行事があるときや、自分の仕事が与えられていても、前日に児童同士のトラブルがあっても欠勤しなければいけません。
そこで私は可能な限り迷惑をかけたり、業務が滞ることを避けるために同僚の先生に自分の仕事を共有したり、報告するようにしています。
よくやっていることは、
・学年でまとめて印刷したワークシートなどがどこにあるか伝える。
・クラスで起きたトラブルは学年に報告。
・会計や校務分掌のデータは学校共有のサーバにデータ保存する。
・自分のクラスの授業の進行状況を話す。
・校務分掌のマニュアル化。
基本的には不都合なことほど包み隠さずに話すようにしています。
長期休暇中にまとめて教材研究
休日は家族と遊んで過ごしたい。そもそも休日に学校にいったり、自宅で仕事をしたりするのはナンセンスだと思います。まあ、自主的にやりたくてやってしまうことはありますが…。
私の場合は、比較的余裕のある、夏休みや冬休みの長期休暇中に学期ごとの基本の教材研究は終わらせています。
ここでポイントなのは、詳細まで詰めて教材研究はしないこと。
・何を教えるのか(最終目標)
・時間はどれくらい与えられているか(時数)
・その1時間ごとに何を教えるのか(小目標)
・どうやって教えるのか(手段)
この程度の教材研究です。
あまりにも詳細まで教材研究を詰めてしまうと、その計画で収めようと教師主導の授業になってしまいます。できれば児童の自由な考えや行動を大切にしたいので大本のゴールに向かうように導くようにしています。
同時に児童の満足度にもつながったようで、学級の荒れも少なくなったように思います。
パソコンスキルは積極的に磨いておくこと
パソコンスキルは積極的に磨いておきましょう。
教材研究をするにしても、事務仕事をするにしても、パソコンスキルは必須です。なんだったらGIGAスクール構想によって、一人一段端末となった昨今の学校。授業でもパソコンスキルは必須になりました。
・ワークシート・書類を作るのはWord。
・成績処理や時数計算がEXCELでやればすぐに終わる。
・児童生徒にChromeのことを聞かれることもしばしば。
・そもそも授業中にマシントラブルに遭うこともしばしば。
・職員会議や学年のやりとりをPCで行う学校も出てきた。
・パソコンがわからないから、人にいちいち聞いていたら時間がかかる。
つまり、パソコンスキルがそのまま業務の質や早さに直結すると過言ではないでしょう。
もっというなら、パソコンのスキルを磨いておけば他業種へ転職するときにも武器になります。
家事で実践していること
定時で帰ってきても、家事が盛りだくさんです。ここでは私が家事で実践してることを紹介します。
食材宅配サービスを利用する
夕食は、宅配サービスのミールキットを導入しています。
宅配サービスのミールキットとは
レシピと食材がセットになったアイテムで、新鮮な野菜や肉などの食材が必要な分量だけ入っています。 それが毎日自宅まで配達されます。
毎日作る夕食ですが、その工程を書き出すと…
・冷蔵庫の残っている材料を確認する。
・何を作るのか決める。
・それを作るために、何が必要なのか決める。
・食材の買い出しに行く。
・レジに並び、お金を払う。
・冷蔵庫に食材を入れる。
・料理する。
大雑把に書き出しただけでもこれだけの工程があります。
これを宅配サービスのミールキットにすると…
・宅配ボックスに入った食材を取り出すだけ。
・すぐに調理に取り掛かることができる。
・完成まで20分程度あれば十分。
・ものによっては幼児食もまとめて作るこもできる
・説明書通りに作れば失敗することはない。
・お金は月にまとめてクレジット払い。
などのメリットがあります。圧倒的な時短になります。
さらにここで特記するべきは、誰が作っても同じものが作れるということです。
冷蔵庫に入っている食材って、買ってきた本人にしかどう使うかわからないですよね。だから食材が余って捨てることになったり、逆に使ってはいけないものを使ってしまったり…。
宅配ミールキットを使えば、説明書とそれに必要な材料のみですので、上のようなトラブルがなくなり、誰が作っても同じものが作れます。
時短家電の導入
家電の新・三種の神器と呼ばれているのは、ロボット掃除機・ドラム式洗濯機・食洗器の3つ。我が家でも当然導入しています。
詳しい話はこちらに譲ります。
時短になるのはもちろんです。しかし、ここで特記すべきはこれも精神的な余裕につながります。
・子どもが床にパンくずを落としながら食べる。
「ロボット掃除機が掃除してくれるから、まあいいか。」
・子どもが保育園でたくさんの汚しものを持って帰ってくる。
「ドラム式洗濯機なら、全部自動でやってくれるから、まあいいか。」
・食器や調理器具を無駄にたくさん使って料理する。
「食洗機が洗ってくれるから、まあいいっか。」
仕事が増えたというイライラがなくなって、妻とぶつかったり、子どもに当たらなくて済みます。
ただでさえ職場でイライラすることが多いはずです。
せっかく定時で帰ってきたのに、家の中でもイライラするなんてことは避けたいものです。
回避できることはお金を投資して回避しましょう。
余計な家電や家具は無くした。
余計な家電や家具を無くしました。
目的は掃除の簡易化のため・息子の怪我防止のためです。
余計という定義は人それぞれですが、我が家で無くした家電や家具はリビングだけでも以下の通りです。
1:テレビ
2:ラグ(じゅうたん)
3:個人の持ち物
1:テレビ
テレビ不要論はネット界ではよく上がる話題です。実際無くなってよかったです。
・ダラダラ見て時間を浪費しなくてよい。
・テレビの裏側や下はほこりがたまりやすいし、ルンバでは掃除できない。
・息子にテレビを破壊される(怪我の)心配がなくなった。
・部屋が広くなった。
・部屋のレイアウトが都合よく変えることができる。
代わりにプロジェクターを導入しました。
2:ラグ(じゅうたん)
じゅうたんも無くしました。
・ほこりがたまらなくなった。
・何かをこぼしたら面倒という精神的負担から開放された。
・そもそもじゅうたんってどうやってメンテナンスするのか。
代わりにプレイマットを導入しました。
3:個人の持ち物
夫婦のルールとして
・個人の持ち物を常備させるなら棚の中。
・机に置きっぱなしにしない。
というルールを作りました。
リビングは家族公共の場所として、どちらかの物ではないということです。掃除も楽ですし、夫婦互いが気持ちよく過ごすことができます。
夫婦といっても所詮は他人ですから。互いに思いやりを持って過ごしましょう。
育児で実践していること
最後に育児で実践していることを紹介します。
一人で寝れるようにする
我が家では息子が一人で寝ることができるように乳児の頃から訓練していました。今では「息子ちゃんネンネするよ。」といえば、自らお気に入りの人形たちと一緒に布団に向かっていきます。
息子が寝たあとは夫婦タイム通称「FT」をしています。
・一緒に筋トレをしたり
・一緒に次の旅行計画をしたり
・今日の出来事を報告したり
・息子のことについて話し合ったり
もちろん
・互いにリビングで一切さしゃべらずに各々好きなことをやることもしょっちゅうです。
添い寝してあげるのもよいですが、一人寝をしてくれると自分や夫婦の時間が生まれて心にゆとりができますよ。
保育園の準備はマニュアル化とシステム化
夫婦互いが理解できるシステムになっています。どちらかに任せっぱなしにしては不公平ですし、何かあれば最も被害を被るのが息子です。
保育園の送り迎えの段取りはマニュアル化して息子の衣装ケースに貼ってあります。これを見れば、息子が保育園で必要な服や持ち物が一目瞭然です。
更に一目瞭然にするために、息子の保育園の服装は制服化(システム化)しました。息子の保育園の服は「無印良品のシマシマのシャツ」「無印の黒のスパッツ」「無印の黒の靴下」に全て統一しました。
これで息子に何を着せていけばいいのか悩むことがなくなりました。
まとめ
「育児、家事と仕事」を両立するために大切なのは選択と集中です。
家事も育児も仕事もつい見栄えを美しくしたくなりますが、ここでは見栄を捨てましょう。
わかります。あれもこれもよとやりたくなるのは。でも捨てましょう。
しかし時間や人間の気持ちは有限なのです。
本当に大切なコトやモノが一体なんなのか、それを明確にすることが「育児、家事と仕事」を両立するための第一歩です。
お互いにがんばりましょう。