学級崩壊を防ぐための小学校の学級経営・運営のコツは整理整頓の徹底から。

先生の仕事

小学校の学級経営・学級運営のコツは山程あります。

しかし、完璧にマネすることや実践することは不可能ですし、必要はないと思います。

理由は先生はみんな性格や得意不得意、クラスの児童の事情も様々だからです。

しかし「整理整頓」だけはどんな先生でも、どんな児童の事情でも指導ができます。

いえ、指導するべきです。

「整理整頓」の指導を徹底すれば、学級経営が崩れる・学級崩壊はまずないです。

言い方を変えると、「整理整頓」の指導ができていない学級は、どれだけ先生の授業がすばらしくても学級経営が上手くいくことはありません。

同時に学級崩壊しているクラスの教室は整理整頓されず、汚いです。

まずは、「整理・整頓」の指導を徹底しませんか。

整理整頓がなぜ大切なのか

整理整頓された教室はそれだけで気持ちが落ち着きます。(北方中学校

幼少のころから「整理整頓」は大切だと教わっていると思います。

ここでは、先生の立場としてなぜ「整理整頓」が大切なのか解説します。

授業がスムーズに始めることができるから

授業をスムーズに始めることができます。

児童の個人ロッカーから授業で使う教科書を持ってこさせるとなかなか戻ってこない児童はいませんか。

それは汚いロッカーから探しているからです。

なかなか戻ってこないので、一緒に探したり、指導をしたり、貸したりとそれだけで時間がかかります。

整理整頓の指導が徹底されていれば、物を探す時間を省くことができます。

つまり全員必要な物がそろっている状態ですので、すぐに授業を始めることができるということです。

児童が怪我をするリスクが減るから

児童が怪我をするリスクが減ります。

校内で児童が怪我をする原因は様々ですが、整理整頓を徹底すれば次の怪我を防ぐことができます。

・ロッカーから落ちてきた水筒で指をぶつけた。
・机の横にかけてある物に引っかかってつまづいた。

・物を踏んで刺さった。

つまり教室内で起きるであろう怪我を防ぐことができます。

仮にこれらの怪我をしていても、普段から整理整頓の指導を徹底的にしていたが、起きてしまった怪我ということで、説明責任を果たすこともできます。

実際私はこれで、救われたことがあります。

学校は公共の場所だから

学校は公共の場所だからです。

学校は家ではありません。

汚くする、散らかすというのは自分勝手な振る舞いです。
つまり他人に対する思いやりがなく、またそれを育てることができません。

だから整理整頓をして全員が気持ちよく過ごせるようにしましょう。

整理整頓の5ポイント

まずはこの5つのポイントに絞って指導をしていきましょう。

この5つのポイントは児童が毎日使う場所だからです。
毎日使う場所・物からこだわって、整理整頓を徹底しましょう。

  1. 床に落とし物やゴミが放置されていないか。
  2. ロッカーから物がはみ出していないか。
  3. ロッカーの上に勝手に私物を置いていないか。
  4. 机の横に無駄に物を掛けていないか。
  5. 机の中にゴミが貯まっていないか。

この中でも、「床に落とし物やゴミが放置されていないか。」は最も重要です。

落とし物やゴミが放置されているということは、他人に無関心であることの表れです。

整理整頓を徹底する指導アイデア

では、具体的に整理整頓を徹底させるにはどうしたらよいのでしょうか。

毎日の帰りの会で整理整頓させる

なぜ、児童の机やロッカーが汚く、整理整頓されていないのでしょうか。

それは整理整頓する時間がないからです。
授業間の休み時間はトイレにいったり、授業の準備をしたり、黒板を消してくれたりと忙しいです。
長休みになれば、友達と遊びに行ったり、図書館に行ったりと好きなことをします。

これでは整理整頓をする時間がないですね。

だから、毎日整理整頓をする時間を確保しましょう。

特に毎日帰りの会でロッカーを整理整頓をさせるのはオススメです。

・教科書は背表紙を向けさせる。
・ランドセルを入れることができる空間を確保させる。
・クシャクシャになったプリントや
ゴミは捨てさせる。

これだけで十分です。

次の日の朝から児童が気分良く使うことができますし、朝の忙しい時間をスムーズに動かすことができます。

もちろん整理整頓ができているか先生が見届けをしましょう。
先生に見られないとなれば児童はすぐにサボります。

副次効果として水筒や習字道具の持ち帰り忘れを防ぐこともできますよ。

ロッカーの中の物を減らす

児童の個人ロッカーの物を減らしましょう。

整理整頓の基本は捨てること・減らすことです。

下のポイントで指導しましょう。

・普段使わない教科書は先生がまとめて預かる。
・使わない物、不要な物は家庭に持ち帰らせる。

・くしゃくしゃになったプリントは捨てさせる。

児童が整理整頓ができない原因として考えられるのは、自分が管理できる以上の物を持っているからです。

こちらから意図的に減らしてやると効果的です。

ここで気をつけてるポイントは先生が勝手に児童のロッカーを整頓してはいけません
基本は児童自身にやらせましょう。
先生がやるにしても、本人から了解を得て、本人の目の前でやりましょう。

理由は、

・児童の整頓スキルが育たない。スキルを身に着けさせるのも教育。
・ロッカーの中は児童の私物ばかり。勝手に触るのはNG。
・先生にとってはゴミだが、児童にとってはゴミではない可能性がある。

教育面でも、人間関係面でも、法的な面からも勝手に先生がロッカーを触るのは避けましょう。

まとめ 定時で帰るのも夢じゃない

整理整頓の指導の徹底は定時退勤につながります。

私が整理整頓を徹底して指導するようになってから得られた効果です。

・怪我のリスクが減るので、保護者に連絡することが減る。
・学級が落ち着いて
いるので、トラブルが減る。
・放課後忘れ物を取りに来ないので、仕事のじゃまをされない。
・整頓されているので、提出物の回収率があがる。

整理整頓の指導を徹底するだけで、学級崩壊を防ぐことができます。

様々な学級経営・運営技術がありますが、まずは「整理整頓」たったこれだけでも徹底して指導をしてみませんか。

この記事を書いた人

●現役小学校教員13年目
●家事育児のため定時退勤
●ICT・鉄道・授業・サウナが好き
●win-winな仕事の仕方を模索中
●小学校教師を魅力的な職業にしたい
●今年度は特別支援学級

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