小学生の動画制作は難しくない!ChromebookとCanvaで子供の「伝える力」を伸ばすコツ

ICT活用

こんにちは、現役小学校教員の青ゴリラです。

最近、お家でお子さんからこんなことを言われたことはありませんか?

「ねえ、タブレットで動画作ってみたい!」
「学校の宿題で動画を作らなきゃいけないんだけど…」

一昔前なら「動画編集なんて小学生には早い!ハイスペックなパソコンが必要でしょ?」と思っていたかもしれません。

でも、GIGAスクール構想が始まった今、子供たちにとって動画は「ただ見るもの(消費)」から「自分の考えを表現するもの(生産)」へと変化しています。

「でも、親の私がパソコン詳しくないし…」
「学校のタブレット(Chromebook)でもできるの?」

そんな保護者の方へ。現役教員の視点から、「なぜ今、あえて動画制作なのか」「家庭で失敗しないための安全なルール」について、専門用語なしで分かりやすく解説します。

これを読めば、お子さんの動画制作が「ただの遊び」から「最高の学び」に変わりますよ!


1. なぜ今、小学生が動画制作?GIGAスクールの現状

まず、学校の現状(リアル)をお話しします。「なぜ学校は動画を作らせたがるの?」という疑問をクリアにしましょう。

Chromebookが約4割!学校端末のシェア

今、お子さんが学校で使っている端末はどれでしょうか?

ICT市場調査機関「MM総研」のデータ(GIGAスクール構想 導入端末OSシェア)によると、実は以下のような割合になっています。

  1. 1位:Chrome OS(Chromebook) … 43.8%
  2. 2位:Windows … 28.1%
  3. 3位:iOS(iPad) … 28.1%

約4割強の学校がChromebook(クロームブック)を採用しています。

これは、「起動が爆速で授業時間を無駄にしない」「キーボード付きで文章入力もできる」という点が評価されているためです。

※2024年以降、端末の更新時期「Next GIGA」を迎えますが、しばらくはこの3強が続くと予想されます

「スペック不足」という壁

ただ、正直に言います。

学校で配られるChromebookは、プロが使うような高価なパソコンと比べると、動画編集には少しパワー(スペック)が足りないことがあります。

だからこそ、これからお話しする「ショート動画」という戦略が重要になってくるのです。


2. おすすめアプリは「Canva」一択!でも注意点が…

お家で動画を作る際、どのアプリを使えばいいか迷いますよね。

Chromebookやパソコンで使えるツールとして、学校現場でも大人気なのが「Canva(キャンバ)」です。

なぜCanvaなのか?

  • デザインが豊富: プロが作ったようなテンプレートがあり、写真と文字を入れ替えるだけでセンスの良い作品が作れます。
  • 直感的: 難しい操作がいらず、ポスターを作るような感覚で動画が作れます。

【超重要】アカウントのルールを確認しよう

ここで一つ、とても大切な注意点があります。

13歳未満のお子様の場合:

Canvaの規約上、13歳未満のお子様が個人アカウントを作るには保護者の同意が必要です。

家庭で楽しむ場合は、「保護者の方のアカウント」をお子さんと一緒に使うのが一番安全で確実です。

学校のアカウント(Canva for Education)について:

もしお子さんが学校のアカウントを持っていても、「家庭での私的な利用」が許可されているかは自治体によります。

トラブルを避けるためにも、家庭での遊びや練習で使う場合は、親御さんのアカウントを使うことをおすすめします。


3. 【先生のホンネ】なぜ「スライド」ではなく「動画」なの?

「発表なら、パワーポイントやGoogleスライドでも良いのでは?」

鋭い質問です。それでも僕たち教員が「動画」を作らせるのには、明確な理由があります。

それは、文字だけでは伝わらない「感情」や「間」を表現できるからです。

動画制作で育つ「3つの力」

1. 非言語コミュニケーション力(声のトーン・間)

文字情報だけでなく、「ここは元気に!」「ここは溜めて…」といった声のトーンやタイミング(間)を工夫することで、相手への伝わり方が劇的に変わります。

これは、国語の音読や、外国語(英語)の発音練習の振り返りとしても非常に効果的です。

2. 要約する力(1分間の制約)

「1分間」という制限があることで、子供たちは考えます。

「全部は入らないから、ここを削ろう」
「一番大事なのはここだ」

この情報を削ぎ落とす作業こそが、本当の意味での「要約力」を育てます。

3. 客観的に自分を見る力

自分の声を録音して聞くのは恥ずかしいものですが、動画にすることで「自分の話し方」を客観的に見る良い訓練になります。

※これらはあくまで「学校での評価ポイント」です。家庭での制作は、そのための「楽しいトレーニング」だと割り切って、成績などは気にせず自由に遊ばせてあげてくださいね。


4. YouTube中毒にならない?「消費」と「生産」の違い

「動画作りをさせると、余計にYouTubeばかり見るようになりませんか?」という相談をよく受けますが、僕は「逆です」とお答えしています。

「作る側」になると、見方が変わる

動画には2つの関わり方があります。

  • 消費: ただ流れてくる情報を漫然と受け取る(暇つぶし)
  • 生産: 誰かに伝えるために情報を加工する(創造活動)

自分で動画を作るようになると、YouTubeを見ていても視点が変わります。

「あ、ここでカットしたのは飽きさせないためだな」
「このテロップの色、見やすいな」

このように「制作者の意図」を考えながら見るようになります。これは、高度なメディアリテラシー(情報の感度)が育っている証拠です。


5. まずは週末にやってみよう!失敗しない4つのステップ

最後に、家庭で動画制作を始める際のステップを紹介します。

学校のChromebookはスペックが高くないので、「頑張りすぎない」のがコツです。

ステップ0:まずはアカウントの準備

お子さん一人にやらせるのではなく、まずはお父さんお母さんのアカウントでログインして、隣で一緒に画面を見てあげてください。

※もし学校のChromebookでCanvaのサイトが開かない(ブロックされる)場合は、ご家庭のパソコンやタブレットを使用するか、Googleスライドのアニメーション機能で代用してみてください。

ステップ1:【絶対の約束】ネットにはアップしない

これが一番大切です。

作った動画は、絶対にYouTubeやSNSなどのインターネット上にアップロードしないでください。

理由1(著作権):

Canvaなどの音楽素材は、商用利用やSNS公開に制限がある場合があります。

理由2(プライバシー):

友達の顔や名前、家の場所などが映り込むリスクがあります。

ゴールは「世界への発信」ではなく、「家族だけの上映会」にしましょう。

ステップ2:親子で「1分動画」を作る

テーマは何でもOKです。

  • 「今日のおやつ紹介」
  • 「飼っているペットの自慢」

【ポイント】テンプレートは「横型」を選ぼう

「ショート動画」というとスマホのような縦長をイメージするかもしれませんが、パソコンやテレビで見るなら「横型(16:9)」がおすすめです。

Canvaで検索するときは「YouTube動画」などのテンプレートを選ぶと、画面いっぱいに大きく映せますよ。

もし作業中にパソコンが重くなったら、「スタンプや動きを少し減らしてみようか」と声をかけてあげてください。

「シンプル・イズ・ベスト」が成功の秘訣です。

ステップ3:【裏技】無理に保存(ダウンロード)しなくていい!

ここが最大の挫折ポイントなのですが、低スペックな端末だと、最後の「動画の保存(ダウンロード)」でエラーが出て止まってしまうことがよくあります。

せっかく作ったのに保存できなくて泣いてしまう…なんてことにならないように、こうアドバイスしてあげてください。

「保存できなくても、Canvaの『再生ボタン』で見られればOKだよ!」

無理に動画ファイルにしなくても、Canvaの画面上で再生して、家族で見せ合えれば「発表」としては100点満点です。

※どうしても保存したい場合は、画質の設定を「1080p」から「720p」や「480p」に落とすと成功しやすいです


まとめ

動画制作は、特別なスキルを持った人のためだけのものではありません。

「1分間」という短い時間の中に、子供たちの工夫や想いがギュッと詰まった作品は、きっと家族の宝物になります。

まずは今週末、お子さんと一緒にChromebookを開いて、Canvaで遊んでみませんか?

「パパ・ママと一緒に作った」という経験は、どんな高価な教材よりも価値のある学びになるはずです。


青ゴリラでした!

この記事を書いた人

●現役小学校教員14年目
●家事育児のため定時退勤
●ICT・鉄道・授業・サウナが好き
●win-winな仕事の仕方を模索中
●小学校教師を魅力的な職業にしたい
●今年度は外国語専科

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