ChatGPTを小学校教員が授業・担任業務・校務で活用するおすすめの使い方14こ

ICT活用

今回は小学校教員のわたしが実際に日々の授業や校務でチャットGPTを活用している方法や場面を紹介します。

チャットGPTへの指示内容はコピペしてご活用ください。

深津式汎用プロンプトを知ろう

チャットGPTを使うなら「深津式汎用プロンプト」を知っておくと便利です。

深津式汎用プロントとは

noteのCXOである深津貴之さんによって考案された、チャットGPTへ指示をする基本構文。
次のように構成されています。

# 命令書: あなたは{プロの編集者}です。
以下の制約条件と入力文をもとに{最高の要約}を出力してください。
# 制約条件:
•文字数は300文字程度。
•小学生にもわかりやすく。
•重要なキーワードを取り残さない。
•文章を簡潔に。
# 入力文:
{入力文章}
# 出力文:

黄色の部分は自分の合うように変えます。

詳しい解説はPROMPTYさん

これを意識してチャットGPTに指示をするだけで回答が期待していたものに近づきます。

活用場面 担任業務

児童に使わせることはできませんが、教師が担任業務で活用することはできます。

通知表の所見を作成する

チャットGPTで所見を作成してもらます。

ただし、上であげたように抽象的な指示では、抽象的な文しか生成されません。
なので、児童の具体的な行動(事実)が必要です。

しかしこれを40人分入力するのはかなり大変。
そこで私は日々、気づいたときに児童の様子を記録し、それをチャットGPTに読ませて所見を生成しています。

詳しいやり方は以下のリンクからどうぞ。

指導案を多面的に検討する

チャットGPTに指導案に対して意見をもらうことができます。

下のように指示をだすと、授業に肯定的な教師Aと否定的な教師B それぞれの立場で意見をもらうことができます。
つまりチャットGPTに2つの人格をもたせることができます。
さらにそこから改善策までもらうことができます。
多角的な視点から意見を得られ、 さらに客観的に改善策までもらえます。

チャットGPTへの指示

#命令書:
あなたは小学校の教員です。以下は小学校3年生の社会科「店ではたらく人」の指導案です。多面的な意見がほしいです。
#条件:
・A先生は肯定的な意見を述べてください。
・B先生は否定的な意見を述べてください。
・またB先生は自身の意見に対する改善方法を提案してください。
#指導案:
指導案
#出力文:

こちらが実際にチャットGPTから出力された文章です。

行事スケジュールを作成する

運動会や学習発表会などの行事のスケジュールを作ってもらうことができます。

チャットGPTへの指示

#命令書:
あなたは小学校の教員です。運動会でダンスを披露します。練習スケジュールを作成してください。
#条件:
・小学校3年生
・練習開始は9月1日
・本番は9月30日
・児童も先生も余裕があるスケジュール
・表で表すこと
・時間は午前中
・週に2回ほど練習する
#出力文:

こちらが実際にチャットGPTから出力された文章です。

条件が具体的であればあるほど、それに適したスケジュールを作ってくれます。

さすがに完璧なものではありませんが、たたき台としては十分だと思います。

アンケートを分類・分析をする

教員は大量のアンケートを収集し、分析する事が多いです。
例えば、
・授業の感想を児童に回答させたり
・夏休みの作品募集で誰がどの作品に募集したのか

など自分では思いつかないくらいアンケートを集めます。

Googleフォームなどを使えば、スプレッドシートのような計算ソフトで数だけならすぐに出すことができますが、もっとも面倒くさいのは自由記述のアンケート

これもチャットGPTなら分類をしてくれますし、分析までしてくれます。

チャットGPTへの指示

#命令書:下の#入力文は授業参観の保護者アンケートです。これを肯定的な意見と否定的な意見に分類して、なぜ否定的な意見になるのか分析をしてください。
#条件:
・表に表す
・同じような意見は一つのものとしてください
・数も教えてください
#入力文:
自由記述アンケート
#出力文:

キャッチフレーズやタイトルを考える

小学校の先生はキャッチフレーズやタイトルを考えることがけっこうあります。
・学年通信のタイトル
・学級通信のタイトル
・運動会の競技名
・行事の目標

こういったものはなかなか思いつきませんが、チャットGPTに相談すれば様々なアイデアを提案してくれます。

チャットGPTへの指示

#命令書:あなたは小学校3年生の担任の先生です。運動会で行う徒競走のタイトルのアイデアを出したいです。
#条件:
・カタカナで出力する
・児童がわくわくする
・児童が覚えやすい
・スピード感のあるもの
・複数提案して
#出力文:

児童の作文改善指導に使う

一人一台、端末が支給させたことにより、作文の清書を端末で入力させている先生も多いことだと思います。

ただクラス40人分の作文を一人で見て、指導をするのかなりきついです。
そこでChatGPTに作文の改善ポイントを出してもらいましょう。

チャットGPTへの指示

#命令書:以下の入力文は小学生の書いた作文です。よりよくするためのポイントを3つ教えてください。また、改善した作文の例も出力してください。

児童の作文の誤字脱字も指摘してくれます。

ただ出力された文章は学年によっては理解が難しいものもあるので、そこは先生が簡単にして説明をしてあげる必要があります。

席替えの座席表をつくる

チャットGPTを使えば複雑な条件の座席表を作成してくれます。

席替えは配慮することが多く、めんどくさい業務の一つだと思います。
しかし、チャットGPTを使えば条件を入力するだけで、座席表を作ってくれます。

追加で条件を入力したり、気に入らなかったら何度でも作り直してくれます。

説明が長くなるのでこちらにまとめました。

テスト問題を作成する

知識を問うテスト問題を作成してくれます。

作ってくれる問題の種類は
・4択問題
・穴埋め問題

作り方は以下にまとめました。

児童の情報端末のトラブルシューティング

GIGAスクール構想で一人一台配布された情報端末ですが、使っていると機械的なトラブルは起こりがちです。

例えば
・画面がずっと縦のままで横に戻すことができない。
・画面の色が反転してしまって元に戻したい。
など

グーグル検索だと言葉を知っていないと答えにたどりつけませんか、ChatGPTなら抽象的な質問の仕方でもある程度は答えてくれます。

チャットGPTへの指示

クロームブックの画面がずっと縦向きのままです。
元に戻す方法を教えてください。

ChatGPTの答えです。

質問は、Chromebook、iPad、Windowsどれでも質問に答えてくれます。

活用場面 校務

校務でもチャットGPTは活躍してくれます。

書類を校正する

学校ではたくさんのレポートや提案文書などたくさんの文書を作成します。
そんなときにもチャットGPTは活躍してくれます。

チャットGPTへの指示

#命令書:あなたは小学校の教員です。ICTを活用した研修の報告書を管理職に提出します。あなただったらどのように文章を直しますか。
#条件:
・300字程度に文章を膨らませてください。
・教員としてふさわしい文章
・わかりやすく端的に表している
#入力文:
研修の報告書 Googleジャムボードを使えば、共同編集ができるので児童のアウトプットがより活性化されると思いました。しかし、トラブルのもとになりそうでめんどくさいとも思った。
#出力文:

下の画像が出力された文章です。

更に文章のどこを校正したのかを知りたい場合は次の指示を出します。
実は字数を指定すると文章を膨らませてることもできます。

チャットGPTへの指示

どこを直したのか教えてください。

すると以下のように出力されます。

これで、元の文章とチャットGPTが修正した文章の比較をすることができます。

文を作ってもらう

上の内容に近いですが、チャットGPTは断片的な情報から文章を書くこともできます。
例えば、箇条書きで入力した内容でも、文章を作成してくれます。

チャットGPTへの指示

#命令書:あなたは小学校の教員です。児童Aの特徴を箇条書きであげていきます。その児童の特徴や特色を文章で書いてください。
#児童の特徴:
・素直である。
・声がけをすれば学習に取り組む
・新しいことが大好き
・集中力の継続が難しい
・学習全般に苦手を感じている。
・特に漢字が苦手
・算数など抽象的な事柄が理解できない
・感情の起伏が激しい
・コミュニケーションはうまい
・仲間をかばうことができる
#出力文:

下がチャットGPTから出力された文章です。

上のように作ってくれます。
今までどうやって文章を書こうかという悩みもなくなります。

支援のアイデアをもらう

上の内容と関連づけて、児童への支援のアイデアをもらうこともできます。

チャットGPTへの指示

上の児童に対して2つのアイデアをください。
1学習成果を向上させるアイデア
2生活がしやすくなるアイデア

上のようにアイデアを出してくれます。
今まで自分が気づかなかったり、知らなかったりする手法がでてくるかもしれません。

指導要領など長文の要約

学習指導要領・教育委員会からでてくる長い書類を要約することもできます。

下は社会の学習指導要領の販売に関する内容を要約したものです。
ただ短くするという指示だけではなく、
「〇〇に関した内容で」というワードを入れるとより期待した内容に近づくと思います。

チャットGPTへの指示

上は学習指導要領の一部です。 これを販売の仕事の内容に絞って要約して。

かなりの長文になるときは

しかし長文を入力すると以下のような返事になります。

「The message you submitted was too long, please reload the conversation and submit something shorter.」
つまり、
「送信されたメッセージが長すぎます。会話を再読み込みして、短いメッセージを送信してください。」
と返事されます。

この場合は以下のように分割して指示を出すとよいです。

チャットGPTへの指示

今から長文を入力します。私が「終わり」と入力するまで、「OK」と返事してください。

チャットGPTは前に入力した内容を理解してくれますので、分割して入力しても内容を理解してくれます。

学校のホームページの記事を作成

学校のホームページの記事を作成してもらうこともできます。

例えば、水泳の授業をやったことを伝えるホームページの記事を作成するとします。

チャットGPTへの指示

#命令書:あなたは小学校の先生です。本日は運動会のおどりの練習をしたので、その内容の学校のホームページの記事を作成します。
#条件:
・学年でやった
・水分補給を定期的にした
・完成に近づいてきた
・運動会がんばります
#出力文:

こちらの入れてほしい言葉も入れて作ってくれます。

校務分掌や行事担当のやることリスト

初めてやる校務分掌や行事担当だと何から手を付ければいいのか。
また抜けている仕事はなにか不安になったり、わからなくなったりします。

チャットGPTに相談するとやることリストを作ってくれます。
また優先順位も出してくれます。

チャットGPTへの指示

#命令書:あなたは小学校の体育主任です。運動会の計画をたてなくてはいけません。本番までにやることを教えてください。
#条件:
・優先順位の高いものから出力する
・表に表す
#出力文:

条件をより細かく入力すればもっと精度の高いものになります。

さらにタスクの詳細を知りたい場合は次のように入力します。
例えば6の「参加生徒のクラスごとのチーム分けを行う。」の仕事を詳しく知りたいなら

チャットGPTへの指示

6について詳しく教えて

上のようにやることを細かく分けて教えてくれます。

You Tubeで配信されている動画を要約する

直接ChatGPTでできることではありませんが、Google Chromeの拡張機能でYou Tube動画を文字で要約してくれます。

これを使うと

・教材研究でYou Tubeの動画を最後までに見なくても大体の内容がわかる
・You Tubeで配信されている研修動画内容を要約してくれる

など時短になります。

まとめ

深津式汎用プロンプトをベースにすればチャットGPTはかなり期待に近い回答を出力してくれます。

チャットGPTを活用できる場面

・指導案を多面的に見て意見をくれる
・行事スケジュールを作成してくれる
・テストを作成してくれる
・席替えの座席表をつくってくれる
・児童の端末のトラブルシューティングをしてくれる
・書類を校正してくれる
・文を作ってくれる
・支援のアイデアを出してくれる
・長文の要約をしてくれる
・学校のホームページの記事を作成してくれる
・校務分掌や行事担当の仕事リストをつくってくれる

よろしければ真似できそうなところは
真似していただけたらと思います。

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こちらにICTを活用したアイデアをのせています。

この記事を書いた人

●現役小学校教員13年目
●家事育児のため定時退勤
●ICT・鉄道・授業・サウナが好き
●win-winな仕事の仕方を模索中
●小学校教師を魅力的な職業にしたい
●今年度は特別支援学級

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