小学校の「係活動一覧」・「係活動を盛り上げるアイデア」

先生の仕事

今回は

・係活動の一覧
・当番活動と係活動の違い
・不要な係活動
・係活動を盛り上げる
アイデア

について紹介します。

各先生方の参考になったらと思います。

係活動一覧

自分がやってみたもの、他の先生が実践していたものを一覧にしてみました。

係名活動内容
学級新聞係学級新聞の編集・発行を行う
2図書係図書館でおすすめの本を教える
3環境係学校の環境美化や保全活動を行う
4イベント係学級の行事を行う
5給食係給食の配膳の準備をする
6黒板係授業後に黒板を消す
7学習係授業のポイントを整理する
8連絡係専科の授業で次の持ち物を連絡する
9デザイン係教室の装飾をする
10配達係配布物を配る係
11宿題係宿題の提出をチェックする
12誕生日係クラスの子の誕生日を祝う
13電気係教室移動の際に電気を消す
14窓係窓の開け閉めをする
15名札係名札の管理をする
16動画係クラスのできごとを動画にまとめる
17整列係移動教室の際に並ばせる
18保健係ケガの子を保健室に連れて行く
19思い出係月ごとのクラスの思い出を掲示する
20漫画係オリジナルの漫画を作成する
21調査係クラスの流行りなどを調査する係
22中遊び開発係教室内での遊びを開発する
23外遊び開発係新しい外遊びを開発する
24おすすめ係おすすめの本やおかしを紹介する
25テスト係次のテストの山場を予想する
26スケジュール係Googleカレンダーに行事を入力する
27体操係体育でみんなの前で体操をする
28準備係授業の準備を手伝う
29生き物係教室の生き物の世話をする
30お笑い係クラスのみんなを笑わせる
31折り紙係折り紙を折って教室に掲示する
32イラスト係イラストを書いて掲示する
33解決係クラスの悩みを解決する
34手品係手品を披露する

*が付くものは当番活動に近しいものです。

当番活動と係活動

当番活動と係活動は、どちらも小学校の学級で行われるものですが、その目的や内容に違いがあります。

小学校学習指導要領(平成 29 年告示)解説 特別活動編」に次のように書かれています。

当番活動

当番活動は、学級の生活を維持するために必要な仕事を、教師が意図的、計画的に指導するものです。具体的には、日直、給食、清掃、などが挙げられます。これらの仕事は、学級の運営に欠かせないものですが、一人ひとりが協力して行うことで、学級の生活がよりスムーズに進むようになります。

係活動

係活動は、学級生活の充実と向上のために、児童が創意工夫しながら取り組むものです。これらの仕事は、当番活動とは異なり、必ずしも学級の運営に必要ではありません。しかし、児童が自主的に取り組むことで、学級の雰囲気をより明るく楽しいものにすることができます。

違いをまとめると

当番活動と係活動の違いをまとめると、以下のようになります。

項目当番活動係活動
目的学級の生活を維持する学級生活の充実と向上
指導者教師児童
必要な仕事学級の運営に欠かせない仕事学級の運営に必要ではない仕事
創意工夫教師が指導児童が主体的に行う

それを踏まえるとこれは「当番活動なのか」、「係活動なのか」を考える必要があります。

不要な係

上の当番活動と係活動の違いを踏まえて
私が実際にやらせてみて
「この係不要だったな。」「この係は失敗だったな。」
というものをお伝えします。

並ばせ係

移動教室の時に並ばせる係ですが、不要です。

先生が「整列する」と一言指示、または児童が移動教室だからと整列できるようにすれば並ばせ係は不要です。

宿題係

宿題を提出したかどうかチェックする係ですが、不要です。

名簿を置いておいて提出したら自分でチェックすればそれで終わります。

配り係

宿題など配布物を配る係ですが、不要です。

直接宿題を教師に提出し、その場で返却すれば済みます。

小学校の先生効率的な仕事術

窓・電気係

窓の開閉、電気の付け消しをする係ですが、日直の仕事にすれば不要です。

係活動を盛り上げる方法

しかし実際に係活動をやらせるとあまり係活動が盛り上がらない・うまくいかないことがあります。

私は以下のことができていないからだと考えます。

・児童に思考錯誤するのに十分な時間を与えていない
・児童同士の目標が明確になっていない
・教師が児童を信用していない

児童の学年や発達段階に適していない

十分な時間を与えていない

係活動は、児童が主体的に取り組む活動です。そのため、児童が自分で考えて行動できるように、十分な思考する時間を確保することが大切です。

例えば、係活動を決める際には、児童が自分の興味や関心を基に、自分で選ぶようにします。また、係活動の目標や内容を決める際にも、児童の意見やアイデアを積極的に聞き取り、話し合いを通して決めるようにします。

十分な思考・活動時間を与えてあげましょう。

児童同士の目標を明確になっていない

係活動がうまくいくためには、児童同士が同じ目的を持って取り組むことが大切です。

そのため、係活動の目標や内容を、児童にわかりやすく伝えることが重要です。また、係活動を通して何を達成したいのか、児童と話し合いを通して明確にします。

これができていないと各々好きなことをやり、満足度の低い活動になってしまいます。

児童を信用していない

係活動は、児童が自分の力で責任を持って取り組む活動です。そのため、先生が児童を信頼して、任せることが大切です。

例えば、係活動の際には、児童の自主性を尊重し、指示や指導は必要最低限に抑えます。また、児童が失敗したとしても、その失敗から学ぶ機会として捉え、叱ったり、否定したりすることは避けます。

なかなか怖い先生もいると思いますが、思い切って児童に任せてみましょう。

児童の学年や発達段階に適していない

例えば、低学年の児童に、複雑な仕事や、責任を持って取り組む係活動を任せると、児童は負担を感じ、係活動への意欲を失ってしまう可能性があります。また、高学年の児童に、簡単な仕事や、遊び感覚で取り組める係活動を任せると、児童は物足りなく感じ、係活動へのモチベーションを維持することが難しくなる可能性があります。

したがって、係活動の目的や内容は、児童の学年や発達段階に応じて、適切に検討することが大切です。

ICT操作の練習時間とする

私は係活動の時間の裏の狙いとして「ICT機器の操作に慣れさせる」という狙いも持っていました。

・共同編集に慣れさせる
・タイピングを訓練させる
・プレゼンテーションソフトの操作に慣れる
・情報検索の訓練をさせる

授業と違って基本的には自分自身でやりたいことを決めて行うのが係活動ですので、意欲が非常に高いです。

授業のように全員がなにか先生が設定した課題を達成するのではなく、自分で達成する目標を決めて、その目標を達成するにはどうすればいいのか考えて行わせます。

まとめ

今回のまとめです。

・当番活動と係活動は別物である。
・2つの違いを意識して係活動をする。
・係活動を盛り上がらない原因がある。

日々の授業や行事で忙殺されて係活動までエネルギーが回らない日々ですが
係活動で自治力を児童につけさせると、児童にとっても、教師にとってもメリットがあります。

この記事が先生方の参考になればと思います。

この記事を書いた人

●現役小学校教員13年目
●家事育児のため定時退勤
●ICT・鉄道・授業・サウナが好き
●win-winな仕事の仕方を模索中
●小学校教師を魅力的な職業にしたい
●今年度は特別支援学級

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