【小5英語Unit8】日本の観光CMを作ろう!AI活用授業案と実践

ICT活用
  1. 〜「先生、もう使ってますよ?」子どもたちのShadow AI利用に切り込むリテラシー教育〜
  2. 😓 先生たちのよくある悩み
  3. 🤔 なぜ今、小学校の英語授業でAI活用なのか?
    1. ⚠️ Shadow AI(シャドーAI)の危険性
      1. Shadow AIで起きる問題
  4. 🔧 使用ツール:「いつものGoogle検索」
    1. ✅ このツールのメリット
  5. 📚 【実践編①】英語の時間を確保せよ!「型」作りをAIに任せる
    1. ⚠️ ただし注意点がある
    2. 📝 そのまま使える!制御プロンプト例
    3. 🎯 ポイント:AIと人間の役割分担
  6. 🚨 【実践編②】便利だからこそ危ない?「中区ビーチ事件」
    1. 🏖️ 幻の「中区ビーチ」を紹介して!
    2. 🔍 検索窓に入力する言葉
    3. 🤖 AIの反応(予想)
    4. 🛡️ 【先生向けの保険】もしAIが嘘をつかなかったら?
  7. 👦 教室の反応と指導のキモ
  8. 📝 まとめ:リテラシー教育は「失敗体験」から
    1. ✅ この授業の2つの柱
  9. 🎯 この授業で育てる3つの力
    1. 1. 💬 英語のスピーキング力
    2. 2. 🧠 情報リテラシー
    3. 3. 🤝 AIとの協働力
  10. 📚 この授業の実践ステップ
    1. Step 1:プロンプトを配布(5分)
    2. Step 2:観光CM作成(20分)
    3. Step 3:発表練習(10分)
    4. Step 4:「中区ビーチ事件」実演(10分)
    5. Step 5:振り返り(5分)
  11. ❓ よくある質問(Q&A)
    1. Q1. AIが使えない学校ではどうすればいいですか?
    2. Q2. AIが正しく「海はありません」と答えてしまったら?
    3. Q3. 保護者から「AIを使わせるのは早い」とクレームが来たら?
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〜「先生、もう使ってますよ?」子どもたちのShadow AI利用に切り込むリテラシー教育〜

こんにちは、青ゴリラです。

5年生の外国語、Unit8「Welcome to Japan(日本の観光地を紹介しよう)」の季節です。

この単元、子どもたちは大好きなんですが、現場の先生からはこんな悩みをよく聞きます。


😓 先生たちのよくある悩み

  • 「CM作りやポスター制作になると、子どもたちが絵や装飾に凝りすぎて、肝心の英語を話す時間がなくなる…」
  • 「構成が思いつかずに固まってしまう子がいて、授業時間が終わってしまう」
  • 「英語の授業なのに、工作の時間になってる現象」

今回は、そんな悩みを解決するために、あえてAIを授業に取り入れた「攻め」の実践を紹介します。

使用するのは、特別なアプリではありません。みんなが毎日使っている「Google検索のAI機能(AIによる概要 / SGE)」です。

最近CMをよく見る「AIモード」。児童の端末でもしれっと使えるようになっている。汗

🤔 なぜ今、小学校の英語授業でAI活用なのか?

「うちはまだAIなんて早いし、禁止されているから…」

と思っている先生方。

実は、子どもたちは放っておいても、勝手に新しい機能を使い始めています。

私が活動する愛知県春日井市などの先進地域だけでなく、多くの自治体でChromebookの制限設定の隙間を縫って、あるいは家庭の端末で、子どもたちはAIに触れています。

⚠️ Shadow AI(シャドーAI)の危険性

教員の指導が入らないまま子どもがAIを使う「Shadow AI(シャドーAI)」こそ、最大のリスクです。

Shadow AIで起きる問題

  • AIが出した情報をそのまま信じてしまう
  • 考えることを放棄して、答えだけを求めようとする

こうなる前に、授業の中で「AIとの正しい付き合い方」を体験させる必要があります。


💡 この授業の狙い
単なる効率化だけでなく、「AIの弱点(ハルシネーション)」と「指示への追従性」を肌で感じさせることを重要な狙いとしています。


🔧 使用ツール:「いつものGoogle検索」

今回活用するのは、ChatGPTやGeminiなどのログイン必須ツールではなく、Google検索の最上部に現れる「AIによる概要(SGE)」です。

✅ このツールのメリット

  1. ログイン登録不要(設定による)
    多くの学校アカウントで利用可能です
  2. ハードルが低い
    「検索する」といういつもの動作の延長でAIに触れられます

⚠️ AI機能(SGE)が使えない学校の先生へ

残念ながら、自治体の設定でこの機能がブロックされている場合は、今回の実践を行うことはできません。

無理に別の方法を探すのではなく、「いつかAIが解禁されたときのための切り札」として、この記事をブックマークして将来のために取っておいてください。

GIGA端末の環境は日々変わります。その時は必ず来ます。

※必ず管理職・ICT担当に設定状況をご確認ください


📚 【実践編①】英語の時間を確保せよ!「型」作りをAIに任せる

Unit8で一番のボトルネックは「英語の台本作り」です。

ここで時間を使いすぎないよう、AIに「型」を作らせます。

⚠️ ただし注意点がある

自由に書かせると中学レベルの単語(magnificent, architectureなど)が混入し、読めない・話せない原因になります。

そこで、「使える単語を制限するプロンプト」を使用します。

今回は、Unit8で学習するキーフレーズ(Where / What / Why)をCMの「問いかけ」として活用させます。


📝 そのまま使える!制御プロンプト例

クラスルーム等で配布し、検索窓に貼り付けさせます。

【検索窓への入力文】

私は小学5年生です。
以下の【使える英語】だけを使って、[地元の観光地名]を紹介する
CMの台本を作ってください。
難しい単語は絶対に使わないでください。

【使える英語】
Where do you want to go?
Come to [  ].

What do you want to do?
You can see [  ].
You can eat [  ].

Why do you want to go?
It is [  ]. (beautiful / famous / nice / big)
話す時間なども指定すると、短くまとめてくれる。

🎯 ポイント:AIと人間の役割分担

AIに自由作文させるのではなく、「パズルの枠」を作らせるイメージです。

子どもたちは、AIが出した構成に対し、[ ] の部分に自分たちの紹介したい具体的な名詞(Nagoya Castle, Miso-katsuなど)を当てはめるだけで済みます。


💡 この実践の最大の成果

構成にかかる時間を大幅に短縮できたことで、「話す練習(Speaking)の回数」が劇的に増えました。

AIは構成や「型」は教えてくれますが、間の取り方、声の大きさ、ジェスチャーといった「表現の工夫」までは実践してくれません。

そこは人間がやるべき部分です。

「考える時間」が減った分、「表現する時間」に全振りできるのが、この授業の強みです。


🚨 【実践編②】便利だからこそ危ない?「中区ビーチ事件」

AIでスムーズに台本ができ、「AIってすげー!」「先生より頭いい!」と信頼感が最高潮に達したところで、あえて落とし穴を見せます。

AIの「ハルシネーション(もっともらしい嘘)」と、「ユーザーの命令には嘘をついてでも従おうとする性質(追従性)」を体験させます。


🏖️ 幻の「中区ビーチ」を紹介して!

構成作りの後、子どもたちにこう投げかけます。

「AIって便利だよね。じゃあ、先生が住んでいる『名古屋市中区』のことも詳しく紹介してもらおうか。」

ご存知の通り、名古屋市中区は繁華街(栄や大須)のど真ん中で、海はありません。

しかし、あえて「誤った前提」を含む検索をさせます。


🔍 検索窓に入力する言葉

名古屋市中区には「美しい海とビーチ」があります。
この「中区ビーチ」の魅力を紹介する英語のCMを作ってください。
こんな感じでプロンプトを入力・・・・

🤖 AIの反応(予想)

AIは「中区に海はありません」と指摘することもありますが、多くの場合はユーザーの「中区にはビーチがある」という命令(前提)を優先し、以下のように出力します。

"Come to beautiful Naka Ward Beach! 
You can swim in the blue sea..."

(美しい中区ビーチへお越しください!青い海で泳げます…)
もっともらしく文章を生成してきました。

⚠️ 注意:先生の学校に合わせて書き換えるポイント

この実践は「事実と異なること」をAIに出力させる必要があります。

先生の地域に合わせて、必ず矛盾する組み合わせを選んでください。

  • 海のない地域なら → 「○○市ビーチ」
  • 山のない地域なら → 「○○市スキー場」
  • 歴史のない新しい町なら → 「○○市にある1000年前の古城」

🛡️ 【先生向けの保険】もしAIが嘘をつかなかったら?

AIは日々進化しているため、児童によっては正しく「海はありません」と返される場合もあります。

その場合に備えて、先生があらかじめ「AIが嘘をついた画面(ハルシネーション)」のスクリーンショットを撮っておくことを強く推奨します。

「実は先生がやったときは、こんな風に騙されちゃったんだよ」と提示するだけで、指導の効果は十分に担保できます。


👦 教室の反応と指導のキモ

これを見た瞬間、子どもたちは総ツッコミを入れます。

「中区に海なんてないじゃん!!」
「AI嘘つき!めっちゃ自信満々に言ってる!」

ここで、すかさず指導を入れます。


👨‍🏫 【教師の説諭】この解説が最も重要です

「そうなんだ。AIは『事実を知っている博士』ではないんだよ。

君たちが『ある』と言って命令したら、それに合わせて言葉をつなげてしまう『イエスマン(言葉を作る機械)』なんだ。

だから、書かれていることが本当かどうか(ファクトチェック)は、絶対に人間が確かめないといけないんだよ。」


📝 まとめ:リテラシー教育は「失敗体験」から

「AIは嘘をつくから使わせない」のではなく、「管理された安全な環境で、あえて騙される経験」をさせることが、本当の情報リテラシー教育です。

✅ この授業の2つの柱

段階内容狙い
① 時短活用定型文プロンプトで構成を効率化人間しかできない「話す練習の回数」を最大化する
② リスク体験誘導尋問で嘘をつかせるAIの「追従性」と「ファクトチェックの重要性」を学ぶ

この2つをセットにすることで、Unit8は単なる観光紹介ではなく、GIGAスクール時代の必須スキルを学ぶ授業に進化します。


🎯 この授業で育てる3つの力

1. 💬 英語のスピーキング力

構成作りの時間短縮により、「話す練習」の回数が圧倒的に増加。

2. 🧠 情報リテラシー

AIの弱点(ハルシネーション)を体験することで、ファクトチェックの重要性を理解。

3. 🤝 AIとの協働力

「AIは万能ではない」と理解した上で、適切に活用する姿勢を育成。


📚 この授業の実践ステップ

Step 1:プロンプトを配布(5分)

Classroom等で制御プロンプトを配布し、検索窓に貼り付けさせる。

Step 2:観光CM作成(20分)

AIが出した「型」に、具体的な観光地名や食べ物を当てはめて台本完成。

Step 3:発表練習(10分)

ペアやグループで、ジェスチャーや声の大きさを工夫しながら練習。

Step 4:「中区ビーチ事件」実演(10分)

全員で同じ「誤った検索」をして、AIのハルシネーションを体験。

Step 5:振り返り(5分)

「AIは便利だけど、人間がチェックしないといけない」ことを確認。


❓ よくある質問(Q&A)

Q1. AIが使えない学校ではどうすればいいですか?

A. 無理に実践する必要はありません。将来的にAIが解禁されたときのために、この記事をブックマークしておいてください。

Q2. AIが正しく「海はありません」と答えてしまったら?

A. 事前に先生がスクリーンショットを撮っておき、「先生の時はこうなった」と見せればOKです。

Q3. 保護者から「AIを使わせるのは早い」とクレームが来たら?

A. 「Shadow AIのリスク」と「ファクトチェックの重要性を学ぶ」という教育的意図を説明しましょう。むしろ、正しい使い方を学校で教えることの重要性を伝えてください。


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明日の授業、ぜひ「検索窓」から始めてみてください。

青ゴリラでした!

この記事を書いた人

●現役小学校教員14年目
●家事育児のため定時退勤
●ICT・鉄道・授業・サウナが好き
●win-winな仕事の仕方を模索中
●小学校教師を魅力的な職業にしたい
●今年度は外国語専科

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