ChatGPTを活用した小学校教師の社会の4択・穴埋めテスト問題作成方法

ICT活用

チャットGPTで社会の小テストを作成することに成功しましたので、みなさんに紹介したいと思います。

今回作成する社会の小テストは
・4択問題
・穴埋め問題

この2種類をChatGPTで作成していきます。

深津式汎用プロンプトを使う

チャットGPTを使うなら「深津式汎用プロンプト」を知っておくと便利です。

深津式汎用プロントとは

noteのCXOである深津貴之さんによって考案された、チャットGPTへ指示をする基本構文。
次のように構成されています。

# 命令書: あなたは{プロの編集者}です。
以下の制約条件と入力文をもとに{最高の要約}を出力してください。
# 制約条件:
•文字数は300文字程度。
•小学生にもわかりやすく。
•重要なキーワードを取り残さない。
•文章を簡潔に。
# 入力文:
{入力文章}
# 出力文:

黄色の部分は自分の合うように変えます。

詳しい解説はPROMPTYさん

これを意

社会の小テストを作成する

さっそく作成していきます。
段取りは大きくわけて以下の通りです

1 作りたい問題の学習内容をChatGPTに理解させる
2 条件をはっきりさせて4択問題を作成させる
3 答えを確認する
4 4択問題を元に穴埋め問題を作成させる

ChatGPTに学習内容を理解させる

いきなり、テストを作成してといっても作成してくれません。
まずはチャットGPTに児童に何を学習させたい・学習させたか学習をさせましょう。

今回は北九州市教育委員会さんの「チャレンジシート① 学ぶ」のデータを使いました。

そしてChatGPTにコピペしたただ貼り付けただけです。

チャットGPTへの指示

入力した内容を文章に直して
#入力文:
江戸幕府が倒れる前後の世の中の動きのつながりを考えてみましょう。 1853 1854 1858 1867 1868 アメリカ合衆国からペリーが浦賀に来る 日米親和条約を結ぶ 武力をおそれ、開港する 日米修好通商条約を結ぶ ・治外法権を認める ・関税自主権がない 国内で品不足と値上がり 人々は世直しを求める 新しい政府をつくろうとする薩摩藩や長州藩の動き 徳川慶喜が政権を天皇に返す 明治維新 江戸を東京と改めて、首都に定める 国の制度を整え、国力をつけ、西洋に負けない国づくりを目ざす 四民平等 身分制度をやめ平等な世の中に 殖産興業 工業をさかんにして豊かな国に 富国強兵 軍隊を整備して強い国に 地租改正 国づくりのためのお金を確保する

上の内容はわけのわからない言葉の羅列ですね。
しかしチャットGPTはこれを整理してくれます。

以下がチャットGPTの回答です。

江戸幕府が倒れる前後の世の中の動きのつながりを考えてみましょう。

19世紀半ばの一連の出来事が、江戸幕府の崩壊につながる過程を示しています。以下にその要点を示します。

  • 1853年: アメリカ合衆国からコモドール・ペリー率いる艦隊が浦賀に来航。この行動は日本の孤立主義を破る契機となりました。
  • 1854年: 日米親和条約が結ばれる。武力を恐れた幕府は開港を余儀なくされます。これにより、日本は国際的な交流の道を開くこととなりました。
  • 1858年: 日米修好通商条約が結ばれる。この条約では治外法権が認められ、関税自主権が制限されました。これにより、外国の影響が国内に及ぶこととなりました。
  • 国内では品不足と値上がりが起こり、人々は世直しを求める声が高まりました。
  • 1860年代後半: 薩摩藩や長州藩などの動きにより、新しい政府の形成が模索されました。これは後の明治維新へと繋がる流れとなります。
  • 1867年: 徳川慶喜が政権を天皇に返し、これが幕府の終焉を象徴する出来事となります。
  • 1868年: 明治維新が起こり、江戸は東京へと改称され、日本の首都となります。国の制度改革や近代化が進められ、国力の強化と西洋列強に対抗する国づくりが始まりました。
  • 明治時代には以下の重要な政策が展開されました:
    • 四民平等:身分制度が廃止され、平等な社会が目指されました。
    • 殖産興業:工業の発展が奨励され、国内経済の発展が図られました。
    • 富国強兵:近代的な軍隊の整備が進められ、国の安全保障が強化されました。
    • 地租改正:国づくりのための財源を確保するため、地租制度が改革されました。

これらの出来事と政策は、江戸時代の封建的な体制から近代国家への移行を象徴し、日本の歴史的転換点となりました。

先程の言葉の羅列が整理されました。

ここで一応、内容が正しいか先生の目で確認しておきましょう。
まずはこれでチャットGPTが小学6年生の内容を理解してくれました。

ここからさらに指示を出して上の内容のテストを作成していきます。

4択問題を作成させる

チャットGPTへの指示

ではこれを上の内容を使って、小学校6年生向けの歴史の問題を作成してください。
#条件:
・選択問題
・選択は4択
・10問作る
・小学6年生がわかる内容であること
#出力文

小学生向けの問題を作成するなら「小学6年生がわかる内容であること」という条件が必要です。

すると以下のように文章を出力してくれます。

もちろんです。以下は、小学校6年生向けの歴史の選択問題10問です。


問題1: アメリカ合衆国からペリーが来航した年はどれ?

a) 1776年
b) 1853年
c) 1918年
d) 1945年

問題2: 日米親和条約を結んだ際、どうして日本は開港をしたの?

a) 戦争を避けるため
b) 外国の文化を学ぶため
c) 海外と友好を深めるため
d) 武力に屈したため

問題3: 日米修好通商条約で何が認められた?

a) 関税自主権があること
b) 治外法権があること
c) 軍隊を保有する権利
d) 外国との戦争ができること

問題4: 明治維新の結果、江戸は何と改名された?

a) 京都
b) 大阪
c) 東京
d) 名古屋

問題5: 四民平等の政策で何がなくなった?

a) 学校
b) 身分制度
c) 軍隊
d) 食事制限

問題6: 殖産興業政策の目的は何?

a) 軍隊の強化
b) 工業の発展
c) 外国との友好関係
d) 宗教の振興

問題7: 富国強兵政策の一環として何が整備された?

a) 宇宙船
b) 自動車
c) 電車
d) 軍隊

問題8: 徳川慶喜が政権を誰に返した?

a) 武士たち
b) 商人たち
c) 天皇
d) 外国人

問題9: 明治時代になって、日本の首都はどこになった?

a) 京都
b) 大阪
c) 東京
d) 名古屋

問題10: 地租改正の目的は何?

a) お金を節約するため
b) 国内の農業を奨励するため
c) 国づくりのためのお金を確保するため
d) 軍隊を強化するため

もちろん答えも教えてくれる

作成した問題の答えも出力してくれます。

チャットGPTへの指示

上の問題の答えを教えて

もちろんです。以下に問題と答えを示します。

問題1: アメリカ合衆国からペリーが来航した年はどれ? 答え: b) 1853年

問題2: 日米親和条約を結んだ際、どうして日本は開港をしたの? 答え: a) 戦争を避けるため

問題3: 日米修好通商条約で何が認められた? 答え: b) 治外法権があること

問題4: 明治維新の結果、江戸は何と改名された? 答え: c) 東京

問題5: 四民平等の政策で何がなくなった? 答え: b) 身分制度

問題6: 殖産興業政策の目的は何? 答え: b) 工業の発展

問題7: 富国強兵政策の一環として何が整備された? 答え: d) 軍隊

問題8: 徳川慶喜が政権を誰に返した? 答え: c) 天皇

問題9: 明治時代になって、日本の首都はどこになった? 答え: c) 東京

問題10: 地租改正の目的は何? 答え: c) 国づくりのためのお金を確保するため

どうぞ、これらの答えをご利用ください。学習に役立てていただければ幸いです。

穴埋め問題を作成させる

穴埋め問題にすることもできます。

チャットGPTへの指示

上の問題を使って、穴埋め問題を作ることもできますか。

問題1: アメリカ合衆国からコモドール・ペリーが浦賀に来航したのは西暦________年でした。

問題2: 日米親和条約を結んだ際、日本は________を恐れて開港を余儀なくされました。

問題3: 日米修好通商条約で、日本は________を認めることとなりました。しかし、関税自主権は制限されました。

問題4: 明治維新により、江戸は________と改名され、日本の新しい首都となりました。

問題5: 四民平等の政策によって、日本では________が廃止され、平等な社会が目指されました。

問題6: 殖産興業政策は、________の発展を奨励し、国内経済の発展を図ることを目指しました。

問題7: 富国強兵政策の一環として、近代的な________の整備が進められました。

問題8: 徳川慶喜が政権を________に返し、幕府の終焉を象徴する出来事となりました。

問題9: 明治時代になると、江戸から________へと首都が移されました。

問題10: 地租改正は国づくりのためのお金を確保するために行われました。________制度が改革されました。


各問題の正解は、前の回答の選択問題と同じです。ただし、この穴埋め問題はより積極的な知識の活用を促すことができるかと思います。

上のように出力されました。

まとめ

ChatGPTで小テストをつくる方法のまとめです。

1 作りたい問題の学習内容をChatGPTに理解させる
2 条件をはっきりさせて4択問題を作成させる
3 答えを確認する
4 4択問題を元に穴埋め問題を作成させる
5 一気に指示を出さず、段階的に指示を出すとよい

CHATGPTを活用すれば、かなりの短期間でテスト問題を作成することができます。

他にもChatGPTを活用する方法を提案しています。こちらからどうぞ。

この記事を書いた人

●現役小学校教員13年目
●家事育児のため定時退勤
●ICT・鉄道・授業・サウナが好き
●win-winな仕事の仕方を模索中
●小学校教師を魅力的な職業にしたい
●今年度は特別支援学級

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